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フレームワークを活用したアイデア創出(前編)

執筆者プロフィール

こんにちは!福岡情報ビジネスセンターの松永と申します。
2018年に当社へ新卒入社し、システム請負開発やSaaS販売・構築などの提案営業、アプリケーション開発のプロジェクトマネジメント支援を経験しました。2021年からは営業と兼務でマーケティング活動に従事し、製品情報サイトの立ち上げから運営に携わっています。また新規SaaS立ち上げのプロジェクトメンバーとしても参画し、自社サービス展開とマーケティング体制構築に奔走中です。

福岡のITベンダー若手社員として日々の学びを共有することで、SIerという業界や会社としての透明性を上げていき、お客様やパートナー様、まだFBIのことを知らない方と、少しでも共創に近づけていきたい!という思いでブログを書いていきます。

今回、「フレームワークを活用したアイデア創出」というテーマでまとめました。
2018年に、IBMユーザー研究会(現在は、IBM Community Japanというコミュニティへ変わっています。)で実施した「IT研究会」というプログラムにて、私は約1年半の研究活動をおこなっていました。テーマは「アイデアソン研究~フレームワークを活用したアイデア創出~」です。このアイデアソンの考え方は、色々な場所で応用できると考えていますので、研究内容を元に、会議や打ち合わせのアップデート方法をお伝えします。
議論が前に進まない、一人の発言に左右されている、意見が埋もれてしまっている、などの課題がある際は、是非フレームワークをお試しください!

アイデアソンとは?

そもそもアイデアソンとは…、というご説明の前に、まずはハッカソンというイベントがあります。ハッカソンとは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語です。参加者のITエンジニアで少人数のチームを作り、規定の短期間で特定のテーマについて意見やアイデアを出し合い、アプリケーションやサービスを開発し、成果を競い合うイベントです。
ここから派生したものが「アイデアソン」です。少人数のチームを組み短期間で実施するところはハッカソンと同じですが、違いは開発まで行わず、チームで出したアイデアをまとめ、最終的なアイデアを成果として発表するというところです。非IT領域でも、商品開発や町おこしなど、アイデア出しが必要な様々な場面で活用されています。

(ちなみに、弊社では過去参加した「イノベート・ハブ九州」というハッカソンイベントにおいて、ゼンリン賞をいただきました!)

実施したフレームワークのご紹介

このアイデアソンにおいて、重要なものがフレームワークの活用です。有名なものではロジックツリーやマインドマップ、マンダラートなどが挙げられます。(コンサルティング業界の方は当たり前に活用されていると思うので、もしこの記事をお読みいただいていたら恐縮です。)一般的なビジネスフレームワークとして、新入社員研修やその他教育の場などで活用されているものもあります。

今回、研究において実際におこなったものをいくつかご紹介します。

1.掛け算ストーミング

こちらはウォーミングアップにも使えてお手軽でおすすめです。
2人1組になり、それぞれ3つ言葉が思い浮かんだら、付箋に記載します。それを相手の書いた付箋と並べてマトリックス上にします。テーマがあればそのテーマに沿った言葉を考えても良いです。
この上段と左列の言葉を掛け合わせて、一つのアイデアを生み出します。
例)お金×名刺=お金の出る名刺 など

突飛なアイデアが出やすいのでおすすめです。アイデアの種のようなものは出来上がります。また、自分1人ではなかなか出て来ない言葉や意見を、相手が出してくることで発想が広がるので、2人ならではのフレームワークと言えます。

 

2.逆設定法

こちらも突飛なアイデアを出す方法として有用に感じました。
テーマを決めたら、まず左の枠に通常考えられる「常識のアイデア」を出して書き入れます。
次に真ん中の枠に、その反対語や対になるような「逆設定のアイデア」を書き入れます。テーマに対して、ありえないよね?と思うような意見やアイデアでも、とりあえず書きます。最後に右の枠に、真ん中の「逆設定のアイデア」を使ってテーマをどのように実現できるか?を考えて書きます。

今回、「スポーツ中の熱中症対策」というテーマで実施しました。

(字が汚くてひどいのは目をつぶってください…)

最終的に、「常識のアイデア」だけでは出て来ないようなアイデアを出すことができるので、発想を180度変えることができます。なるべく実現性など度外視して自由に意見を出した方が、可能性が広がると考えています。

 

3.マンダラート

こちらはメジャーリーガーの大谷翔平選手が学生時代にやっていたということで有名なフレームワークです。1人で活用することもできますし、複数人でわいわい言いながら書いていくことで多様な意見を取り入れることができます。

9つの枠を用意したら、まず中心にテーマを書きます。その周りに関連する要素を8つ書き入れます。その8つの要素をさらに分解したテーマを、それぞれの枠で書き入れていきます。全て埋まったら元のテーマを中心に27個の意見やアイデアが出てきます。

今回は「働き方改革」をテーマに、「実現するにはどうすればいいか?」を考えました。ここまでアイデアを出して整理できたら、ではどこに注力するのか?、既にできていることは何なのか?などの話に入っていくことができます。

研究を通して、最終的にまとめた一覧表がこちらです。

当てはまる項目や目安となる人数・時間は、実際にやってみた体感から見積もりました。ただテーマの内容や慣れ具合によって変動するものだとは思います。

上記にご紹介したフレームワークは一例です。デザイン思考に基づくフレームワークやマーケティングフレームワークなど、ビジネスにおけるフレームワークは多岐に渡りありますが、まずは日々の会議が一歩良くなるように、また非IT領域でも使えるようにと、比較的シンプルで分かりやすいフレームワークを挙げました。

そしてここで挙げたフレームワークの活用は、大きく3つの段階に分けられます。

  • 問題発見
  • アイデアの創出
  • アイデアの強化

それぞれの段階で、適したフレームワークを活用する必要があるので、アイデアソンや商品開発で実際に使っていこうという場合には、順番に使うよう参考にしていただけると幸いです。

フレームワークはすぐに使える

次回は具体的な活用ポイントについてまとめていきます。

とはいえ、思考を整理するためにすぐに使えるフレームワークもありますし、個別のフレームワークの説明については色々な記事や書籍でご紹介されています。少しでも良いと思っていただけたら、是非ご活用ください!

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