執筆者プロフィール
皆さまこんにちは!株式会社福岡情報ビジネスセンターマーケティング担当顧問 後藤泰朗です。
簡単な経歴ですが1979年、社会人最初は、MVSユーザー企業で5年間勤務、途中5550に出会いこれからの時代はITだ!と感じこの業界に転職。S/36からAS/400のシステム営業として活動し2002年オープンの世界に移る。そして2015年、定年退職を契機に起業。現在は株式会社福岡情報ビジネスセンター のマーケティング担当顧問としてWebマーケティングやDX事業の拡大に奮闘しております。
プライベートではテントを背負っての山歩きにハマり25年ぶりに最新のテントを購入し、今は次の山行計画を立案中です。
DX実現にむけて取り組むべき行動とは
食傷気味な「DX」
この二文字を見ない日が無いと言っても過言ではないが、そもそもDXって何?という事を掘り下げていきます。
「DX」の二文字をググれば出てくるので、ここではDXの言葉の意味については解説しませんが、実現要件として「企業文化の変革」という事が、様々なサイトや書物に出てくるので、ここではDXの実現について解説します。
一言で表すと「業務改善を繰り返す文化」という事です。
製造業では古くからのQCD活動により改善は繰り返されてきました。しかし、「忘れられた30年」日本の労働生産性は、’’OECD加盟国で21位’’という残念な状態です。これを見る度に何とかしなくてはと考えさせられます。ただし製品・サービスの価格を値上げすれば一気に改善されるという事も事実です。OECD加盟国上位の都市で1000円以下でランチが食べられる都市はありません。しかし、付加価値も上げずに値上げって出来ませんよね。
という事で私はDXの推進により労働生産性を上げようと考えます。
2018年に経済産業省が発表した「2025年の崖」
これから取り組むかという時期に、COVIDー19によるパンデミックで大半の中堅中小企業は見切り発車でテレワークを開始しました。IT ベンダーは、今がチャンスとばかりに、Web会議・電子契約・デバイス管理・勤怠管理といった対処療法的な商売を続けているがそれはDXではありません。私は導入そのものを否定している訳では無い事を追記しておきます。
改善活動が定着していた日本が何故
「ICTの進化」と「現場主導」
中堅中小企業のICT活用は2000年以降に本格化したと感じます。
ここで少しICT活用の歴史を遡ってみましょう。
まず80年代、この時代は黎明期です、まだオフコン(オフィスコンピューター)と言われた時代、経理ではソロバンが使われていました。経理の方は、仕訳情報を台帳(紙)に転記する作業を繰り返していましたが、オフコンの導入でこの作業が不要になりました。今までやっていた作業が不要になる便利さと不安の狭間にいらっしゃったのです。
90年代に入ると80年代に200万円したパソコンが数十万円となり、企業のPC導入が一人一台となり、グループウェアやWindows95の出荷で成熟期となります。オフコンを活用していた中堅中小企業はPC Serverを活用したクライアントサーバー型へ移行していきます。
そして2000年問題です。大企業や中堅企業ではダウンサイジングに合わせてERPが盛んに導入されました。
00年代はインターネット黎明期です。Eコマースの普及と企業で活用されるアプリケーションもモバイル化されていきます。という事でこの30年間で新しいICTサービスが出てくる都度に導入していくという部分最適方式で機能毎のサーバーが乱立する時代となります。10年代以降、サイロ化したシステムの乱立などと揶揄されていますね。
ICT黎明期から日本企業、特に製造業はQCD活動による改善により生産性向上は見込めていました。しかし、10年代以降、「破壊的なイノベーション」と称して圧倒的な事業スピードと従来にはない顧客サービスを武器に異業種からの参入事例が急激に増加し従来の産業構造に変化をもたらしました。
このような背景からDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が訴えられるようになりました。
ICT前提での改善の前にやるべき事
このままではダメだ!では、どこがダメなんだ?
まずは推進メンバーが共通の認識合わせ(事実の確認)を行い、そこから検討していく流れを定着させましょう。
参考情報
議論から始めるに当たり、自社の課題について掘り下げ、推進メンバーで議論し改善策を考えていく必要があります。
次回は業務工程の見直しから業務の見える化についてご案内いたします。
この会議の推進をされるかたには、以下の研修サービスを受講いただけると会議進行がスムーズに実施できるようになるので参考にしてください。